ありがとうございます。
9月19日のコンサートメッセージにあった「脱出」を、演奏を通して経験させていただきました。映画や旧約聖書のエクソダスの物語や、中東地域で起こっている悲惨な事柄を思い巡らせながらも、今回の経験はそれを超えたものでした。日が経つにつれて、民族や宗教、国境を超えて、すべての人類が抱える「自由を奪われた生命」について、深く考えさせられました。コンサートの翌日、偶然にもモスクを訪れる機会がありました。祈りを捧げる異国の人たちの空気に触れると、日本の社会で生まれ育ち、いだきを受講している私自身の命の反応に気づかされました。十数年前、先生との面談でお話いただいた「国家、組織に臨む力、生命」についての言葉が、想起されました。今の状況や、私の命が何を求めているのか、どのように生きていきたいのかを問う言葉として響いてきました。時間が経つにつれ、「脱出」の経験が深まります。
昨日の高句麗伝説では、太鼓の音がまったく違う響きで、体の軸を鋭く打たれるような体感でした。即興詩で詠まれた内容も、聴いたことのない、その一節に、衝撃が走りました。これから何かが、いよいよ起こるだろう、という感覚に、身震いさせられました。
天を祀る10月1日の高句麗伝説を考えるだけで、胸がざわつきます。
9月には多くの貴重な経験をさせていただきました。10月は天を祀る高句麗伝説から始まります。誠に、ありがとうございます。