あの時
比叡山にて一夜を過ごしました。山の香りと鳥のさえずりに、言いようのない懐かしさと、遠い彼方の記憶とも言えない知っている感覚がありました。
東北から京都へと向かう道中、思いもよらないある場面を思い出し、語ろうとすると涙溢れそうになり必死にこらえました。理由はわかりませんが、人には語れないと、胸の内に秘め、平生を装い、同志とは言わずとも瞳で語りそのことを確認し、夜には枕を濡らしました。自分も知らないいつの時かのお話です。
東北へ移り住み、京都へと来るようになり、新しい内面と出会います。人生にとってこれほどの尊い機会を活かします。
心よりありがとうございます。