「美」
京阪神での活動のため、昨夜は久しぶりにコンサート終了後に車を走らせました。時は満ち、以前でしたら、なかなか参加叶わなかったような方でも、実際足をお運び頂けるようになったと実感します。ご来場時にはこわばったお顔も、わずか2時間後には少女のような柔和なご表情となり「だんだん良くなり、最後は本当に美しかった」と感動され、安堵しました。また、着席された時にはすでに「このような時間は必要ですね」とおっしゃったことから、経営者への案内について新しく閃いたこともありがたかったです。
第一部では、純真無垢な天使の舞が見えるようで、光り輝くの風も見えました。あまりに美しくて、世俗の音とはまるで違う繊細な、楽しいリズムが聞こえたのでしょうか。天の岩戸が開いたかのように、太古の神あらわる瞬間を感じ、居合わせた尊さはかけがえのないことです。三鷹は世界の中心、歴史の要とも感じました。
第二部では、どうして同じピアノなのにこうも違う音が響くのでしょうかと、生まれる前から音楽に接してきたが故の反応や思考を排除することに少し努力が必要です。しかしいつの間にか「ただいのる」という、人生に一度あるか無いかの時を共にさせていただき感謝に溢れました。人間には、このような時が必要で、ただいのる在り方で、日常生活もできればそれは理想なのではないかと考えます。少なくとも私の生命はずっとこの時を欲してきたとわかり、「ただいのる」体感は今も此処にあり、この感覚は今とても大切と受け止めています。
神という言葉を使うことはまだ憚れます。しかし、いだきしん先生のコンサートでの経験は、人智を越えたかけがえのない存在と出会う経験であり、人類共通に最も必要な経験と考えます。風薫る5月の「高句麗伝説」を控え、三鷹コンサートは最も尊い序章のように感じました。「風」「いのり」。最高に美しい経験を真にありがとうございます。