「ここ」
13日の高句麗伝説は、深く内面の旅をしたような感覚があります。
自分一人が経験しているのではなく、多くの人達とその連なる魂も共に、そして未知の生きもの達も共に、皆と一つで経験していました。全てが自分の裡にあって展開され、その重層的な豊かさと響きに満ち満ちた空間へと、果ての無い旅へと導かれて行きました。一体どこまで導かれて行くのだろう・・?未知の扉が次々と開かれて、開かれる度に新しい宇宙の展開と深まりの只中にどんどん誘われてゆきました。覚醒しているのに深く眠っているような、あらゆる感覚が全開しているのに五感を消失してしまっているような、時間も無い、自分の体も感覚も無い、なんにも無い、けれど全てが有る。否、全て以上に全てが満ち広がっていました。
高麗さんが「ここ」と仰ったお声の響きが、水面の波紋のごとくに内面に広がり、今まで経験したことのない変容を受け入れ始めました。自分が宇宙まるごと何か大きくひっくり返ったような驚愕と、未知の領域に無限に突入していく躍動の只中にありながら、心はどんどん静まりかえりシンプルになり、自分さえも居なくなっていくようでした。
何にも無くなっていく中で、これほどの経験を感受できる人間の内面、心というものに畏怖をおぼえました。自分一人で生きていると思っているのは錯覚であり、全ての命ある存在と魂まで共に一つで生きていて、時代を超えて、国境を越えて、この世のあらゆる枠や制約を超えて、「ここ」で生きています。「歴史の大ロマン」という高麗さんのお言葉が身の裡に実感を持って響いてゆきます。それほどの「ここ」は全ての原点で、「ここ」に回帰してはじめて新しく始まる生であり、今です。
先生と高麗さんの対談がアップされていまして、またこの度の高句麗伝説もオンデマンド配信にて視聴させて頂くことも出来、尊い経験をさらに深め、豊かにしていけますことに感謝いたします。高句麗伝説の翌朝は、太陽の光が真新しい明るさを放っていました。今までに迎えたことのなかった春の予兆をそこに見ます。厳しい寒さも全く気にならないほど、内面はいつも温かく、躍動と喜びに満ちて生きられることを、有り難うございます。
深く内面を辿り無限の宇宙へと展開して行く、果ての無いの旅は続きます。