美と愛

侘びと寂びという第一部のテーマに喜び始まった三鷹コンサートでした。先生はピアノで何でも表現できるんだなと理解深まる今になり驚いています。先生が一音一音紡がれていくとお茶室にみるような控えめな静かな空間広がります。自分が知るどこの外国を見てもこのような美意識はないと感じます。華美であればある意味わかりやすいです。先生の演奏で経験させていただいた侘びと寂びは感じるということを超えていました。優れた内面性で生きた日本人であったことを経験しました。寂びていく中に美を見出すそのような意識は日本語から生まれているものなのかと問いました。答えはわかりませんが、日本人であればどこかわかるものがあると感じ、現代の日本人にも完全に失われているわけではないことを嬉しく思いました。
第二部は本当に様々な愛の豊かな表情を見せていただいたと感じました。瑞々しい若葉の輝きのような愛から始まり、幾重にも深まる濃密な愛になっていきます。全てはまあるく生命の負担になることは何一つないです。あるところからは一気に上昇し、空間を自由に舞いました。空間に働く生命と共にある存在感じ、生命育んでくださる働きに感謝しました。愛により生命は育まれていきます。愛を求めるのは人間の最も素朴な要求と感じました。現代社会の愛とは程遠い環境に生まれ育っても生命はわかっているから求めると感じます。

杉並コンサートの翌朝は今までになくすっきりしていました。今まで身体がどこか浮腫んでいたことがわかりました。ただ爽やかという感じでもない初めて経験するすっきりでした。頭のことを整理していただくことの威力を感じています。自分ではどうにもならず、問題意識すら湧かないことまで解いてくださることに深く感謝し、そのように変わっていくことが全体的に必要なことであることに、経験したことを理解深め、自然にとって、宇宙にとって必要な人間になっていきたいと感じます。