神秘

なんて素晴らしい音なんだろうという感動の中にいました。
三鷹でのコンサートにて、「髪」というテーマでありながら自分には普通の人生との決別のように感じ、サナギの殻を脱ぐような変容の時を生命で受け止めていました。それも今この瞬間に決別するというこの世的なことではなく命がそのように向かっている今であることを経験する瞬間瞬間です。

美しい髪が全身の状態を表すように、全身は素晴らしい仕組みで滞りなく日々動いていて、人間の生命はひとつも矛盾なく無駄なく働いていることを知ります。
全てが生きて調和が取れている自然界で、人間が人を嫌うこと、意図的に愛すること、早くと何かを望むことすらも生命と反していることを感じ、努力そのものが邪魔という昨日のお話が甚くわかります。
命が作り出せないのと同じく、人の気持ちも究極的な愛も作り出すことは出来ずに、神秘的な全身の生命の働きが淀みなく自然や神と調和し生み出されるのだと知ります。ある時は頭で思うように行かないことも好運な生命の働きと知ります。
ひとつひとつの体は責任を持って生命を維持している奇跡的なバランスを知ると、今この瞬間を好運に生きて全うしていけばいいという安堵と共に情熱が湧き上がるのです。常に代わりがいる社会の中で情けない人間になってしまい、生命の神秘的な強さが失われてしまったのだと気づかせていただきました。安全な水の中で生きるように進化していった生命はもっと堂々と生を全うしていた筈なのです。

神の音にも出会うことができ、神秘的な命の在り方を学び、自然の作り出した生命のバランスに身を委ねるように愛の流れを生きていけることが最も好運と気付きます。宇宙の流れを受け容れる新しい愛には宇宙の始まりすら含まれているように感じられる、そのような豊かな時です。