KEIKO KOMA Webサロン

無我夢中


今年一番の冷え込みだった金曜の朝、お気に入りのファーの耳当てをして会社に行きました。夜、帰宅途中に初めて自分が、その耳当てをしていないことに気づき慌てました。全く記憶がないからです。落としたのか、記憶を辿ろうとしても思い出せず、空白な時間があるだけです。暫く自分の状態に呆然とし、項垂れたままでした。迎賓館コンサートの前日でもあり、しっかりしなきゃと考えても、記憶喪失のように思い出せず朝を迎えました。

迎賓館コンサートでは、自分の今までがそのまま浮き彫りとなりました。空白の時間が起こり、然も夢のようなものを断片的に見ているのです。体も鉄板が入っているかの如く、痛くて堪りません。先生が何度か問われ、逃げるに逃げられないこの状態を乗り越えるしかないと、ただそれだけで音の中にいました。大きく前にガクッと、それこそ音が聞こえそうなほど前につんのめった時、コンサートが終わりました。先生のお陰で体が楽になり、頭もはっきり、スッキリとしたものの、自分の状態を考えざるを得ない迎賓館コンサートです。

高台寺に到着すると、八坂の塔の黒いシルエットと美しい夕空が目に飛び込んできました。何が始まるのでしょうか、これから未来に・・・たった今、迎賓館コンサートで経験したことと、頭の空白の時間、目の前に展開する光景が折り重なります。
「今までやった事のないコンサート。これからは、ずっとやる。」感覚のズレと仰った先生の言葉が蘇ります。生きながらにして死んでいる、今の状態と世界の危機を、身をもって自覚しました。先生と出会わせて頂き、今まで助けて頂いた生命は、生きる方向に向かっています。終わるわけにはいきません。

今夜も大きな満月が、夜空に煌々と光を放ち照らし出しています。その光を受けて、自分は暇なのだと気づきました。もっともっと魔が入らないくらい、無我夢中でやり切っていきます。一つ到達すると安堵し、あくまでもプロセスに過ぎないにも関わらず、次へ次へといかないから逃げの眠気に入るのです。起きていても、寝ているがごとく空白の時間があると気づきました。そのくせ、時間がないと逃げていました。今から変えます。何をするにも無我夢中、一瞬一瞬の積み重ねであり、疎かにするのをやめます。

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結工房より:新五女山
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京都御所南 高麗屋 幻のKoguryo Cafeにて
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