内面豊かということ

６月の経験をさせていただき、それまであった心の暗いものはなくなり、何となく心が沈むようなことはなくなりましたが、コンサートのない日々を過ごしていると徐々に身体が痛くなっていました。はじめはデスクワークで背中が凝っているのかと思いましたが、伸ばしたところで解れるようなものでもなく、昨日の三鷹コンサートが近づくにつれて酷くなっていき、コンサートがあることがありがたかったです。固まった身体ではびっくりするほど先生の音が身体に響かなかったです。音が体内に響くという状態そのものが内面豊かな状態ということがわかりました。自分と音が分離したままの状態は人の生命や自然の生命、人間を超えた大きな存在とも一つになっていけず、この状態で豊かな人生を歩むことは出来ないことがわかる経験でした。ほとんどの人がこのような状態で生きているとしたら本当に人は大変ですし、人が作る社会も大変です。内面的な感覚を得ることが人生にとって、そして一人一人により作られる社会にとっていかに大事なことかを経験してわかりました。幸いコンサートに参加する機会があり、前半を経験しただけでもかなり感覚が戻り、音が豊かに響くようになりました。こんなに短期間で良い状態に戻ることが出来るというのも凄いことです。何かを振り払うようないつにない先生の激しいピアノに背筋は伸び、その場に集中していきました。まだすっきりという感じではないのですが、二日目、三日目と続くこの巡りがありがたいです。ありがとうございます。