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「生の貧困化」にならないように


「真面目さというのは新陳代謝が困難になったこと。」――ニーチェの『道徳の系譜学』をやっと読み上げたが、ここまできて、この文言に思わず笑ってしまった。うまいこと言うなあ、と感心したのだ。毎日の新陳代謝、変化がまずは重要なのだ。「学問が禁欲的な理想と同じ土台の上に立っていることが分かる。どちらにおいてもある種の生の貧困化が前提になっている。」とその前にあって、あらためて、わたしが「いだき」に出会ったことをうれしく思った。日々、「自己克服」に生きよというニーチェの教えの実践をやれるのだから!「金」と「時間」と「常識」に苦しみながらも、どこかでそこを抜け出していかねば、「生の貧困化」は免れ得ないのだ。週末の応用講座とコンサートが待ち遠しい。

ニーチェと言えばニヒリスト、虚無主義者だとばかり思っていたが、本書を読んで自分の愚かさに気づいた。かれは、「恐れなければならないもの」「不運よりも取り返しのつかないもの」は、恐怖でなく、「人間に対する大いなる吐き気」と「人間に対する大いなる同上」であるという。そして、このふたつのものが生むのが「人間の虚無への意志」であり、「ニヒリズム」であると言い切っている。さらに、「真理への意志がわたしたちにおいて、問題として意識されるのでなければ、わたしたちすべての存在に、いったいどのような意味があるだろうか?」と、「存在を問う」ことを主唱している。もう「いだき」の「存在論」の領域であることに気が付いて、にわかに元気を回復した。

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