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「バージョンアップ」


ずいぶん前にとにかく『存在と時間』Ⅰ~Ⅱ(中公クラシックス)は買ってきて、Ⅰの途中までは読んだのだが、難しくて、つまらなくて、挫折していた。(解説本はたくさん読んだが……。)そうしたら、昨夜の存在論では、最後の方に出てくる「辺り」について、だった。なぜⅢを買わなかったのだろうか。(前に「気遣い」のときもそう思ったのだったが。)そこの空間の雰囲気や状況をハレとして、距離感を越えて共感する在り方が重要ということのようだ。「空気を読む」ことの得意な日本人には、かえってふるまいやすいかもしれないとのこと。「世間」を否定すべき概念とのみ思い込んでいたわたしには、またコペルニクス的言説だった。中村真一郎の小説(『死の影の下に』)を読みたくなった。

そして、この十年、世界はよい方向に動いている、という肯定論が、いっぺんにわたしの心を軽くしてくれ、情報へのアクセスの容易さ、危機を乗り越える数々の英知、「老化」を克服する医療、食糧危機を脱出する企業など、それこそ「世界は欲しいもので満たされている。」のだという認識に至った。講座ごとに「チャージ」される喜びがあると思っていたが、単なるエネルギー補給でなく、「バージョンアップ」(革新)だったのだ。(2020.10.4.)

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高麗屋にて
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ヘルシンキ国際空港からです。搭乗しました。
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三鷹市芸術文化センター風のホールにて−3