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コオロギの愛のセレナーデ


テレビのアーカイブの番組で昆虫や虫の絵を描いている80才の画家のことを知りました。アーカイブなので今その方がご健在なのかどうかまではわかりませんでしたが、昆虫図鑑ではその方の絵はとても有名で、イギリスでの賞も得ている画家の方でしたが、一つのテーマで一枚の虫の絵を描くのに何ヶ月もかけて描くそうです。写真などは撮らずに実際に草むらや地面を這う虫をご自分も地面に這いつくばり何時間も目で観察し、写真で撮った以上に、鮮明に、細かく、目に焼き付け、一筆一筆を描いていくのです。一枚の絵としての報酬額は多くても、一枚を描くのに何ヶ月もかかるので、家計は大変でも、奥様は何も言わずに家のことはすべてやる方で、あるときは庭で蝉が長い時間かけて脱皮する姿をご夫婦で心配しながら見守る様子など虫に対するやさしさが溢れていました。雄と雌のコオロギが愛を交わしている姿を初めて描いた作品はテレビの画面を通しても心から感動しました。雌と雄のコオロギが少し離れたところで互いを見つめあっているのですが、心を打たれ、涙が出てくるのでした。細かなところまですべてを一筆一筆完璧に描いているのですが、その完璧さは、ただ忠実に写真のように描いているのではなく、コオロギはその画家と一つであり、そこに思いのような自分自信を投影したものは一切なく、ただひたすらに虫を愛し、虫の命を慈しみ、一心不乱にひたすらに描いた誠実さがコオロギの目になって現れていました。二匹の雌と雄が愛のセレナーデを歌っているようで、命の源を感じ、感動でいっぱいになりました。

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マドリード展示会場より
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「高句麗伝説」第3弾
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アンドリュー君